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2016年3月20日(日) 北の大地、徒歩の旅(2)


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2016年3月20日(日)12時14分 JR旧白滝駅付近




さて、一つの駅との別れを終えた後で、次に向かう場所の確認をしておきます。





次の目的地は、旧白滝駅からさらに北東に進んだところにある、下白滝駅。
こちらは鉄道の路線長で4.5kmと、先ほどの区間よりは短めです。
ここからの所要時間は、大体1時間くらいでしょうか。





下白滝駅へ向けて、再び歩き出します。
ちなみに、道路の上に設置されている下向きの矢印は、道路の端を表す表示です。
要は、雪が降り積もってしまうと、どこまでが道路なのかを路面から判断する事が困難になってしまうので、このようなものがあるということですね。
北海道を旅していると、いたるところで目にします。





ここでも道は真っ直ぐで、通る車もまばらです。





途中、「村名 ”白滝” 発祥の地 入口」という標識を発見しました。
何か面白いものが見られるかもしれないので、行ってみるとしましょう。





・・・行ってみようとしましたが、見ての通り冬季閉鎖中のようです。残念。





途中、国道と自動車道が立体交差する場所がありました。





自動車道のトンネルに入るバスの図。
この自動車道は、この辺りは無料区間のようで、大型車等は自動車道の方を利用する事が多いようです。
となると、今歩いている国道には大型車は少なくなるので、結果として安心して歩ける環境が整っているということです。

まぁ、この辺りの国道をわざわざ歩こうとするのは私のような鉄な人間だけでしょうけどね。





立体交差を抜けてすぐに、分かれ道に至ります。





ここからは国道を離れ、側道に入ってきます。





側道も雪かきはされているものの、道は狭く、ところどころで凍結しています。





側道に入ってしばらく歩くと、向こうの方に緑色の屋根の建物が見えてきました。
おそらく、あれが目的地の建物でしょう。





「下白滝駅前線」の標識。
やはり、ここが下白滝駅前ということのようです。





駅前通り、というか駅へ続く道。





途中には、どう見ても廃車となっているバスが放置されています。





駅の近くには多数の牛小屋が並び、時おり牛の鳴き声が聞こえます。





ようやくたどり着いた、下白滝駅の外観です。
旧白滝駅を出発してから、ほぼ1時間で到着しました。





下白滝駅は、駅としての役割はあと5日で終了しますが、その後は「下白滝信号場」となる予定です。
とりあえずは、この建物は存続していくようですね。





こちらの下白滝駅は、1929年(昭和4年)に開業して以来、87年間の営業をしてきました。





下白滝駅の運賃表。





下白滝駅の時刻表。
こちらは、先ほどの旧白滝駅と同じ列車が停車していますね(下り1本、上り3本)。





下白滝駅の廃止を惜しむ人々の書き込み。
中には、駅を廃止するJR北海道の決定を非難する書き込みも数々見受けられます。
私自身、駅廃止は惜しい気持ちでいっぱいですが、鉄道は慈善事業ではないのですから、よほど採算が合わなくなってしまったら、廃止はやむを得ないと思います。

それに、そんなに非難するなら、自分が金を出して廃止を阻止すればいいのに・・・。





駅舎からホームへ出てみます。





下白滝駅の駅名標と駅名板。





駅舎も含んだ構図で、丸瀬布方面を望みます。





ホームの端から、再び丸瀬布方面。





こちらは、上川方面。













ホームの反対側から、駅舎方向を眺めてみます。

駅構内はだいたい見て周ったので、駅の周りも散策してみます。





駅舎を別の角度から撮影します。





静かな下白滝駅に響く、牛の鳴き声。
ゆっくりと、のどかな時間が流れていきます。


程なくして、列車が駅に到着しました。





1日に3本しかない上り列車。
これに乗車し、今歩いてきた道を引き返す形で白滝駅まで戻ります。





乗車の際に整理券を受け取ります。
ただ、ここも白滝駅も無人駅のため、実際に整理券を使用することは無いんですけどね。
この区間の運賃は、後ほどまとめて精算します(というか18きっぷ使用ですけど)

下白滝駅を発車して7分後、列車は停車駅である旧白滝に到着しました。





旧白滝駅、再び。
そうか、先ほど大仰に「さらば」とか心中思っていたけど、こうしてまた列車で通るんでしたね。





車窓から眺める、旧白滝駅名標。
今度こそ、正真正銘の最後ですね。
さらば、旧白滝駅。


※その後、地元の自治会が当駅の駅舎を移設しての保存を訴えましたが、移設に必要な費用が高額のため、断念せざるを得なくなりました。結局、駅舎は2016年10月17日に解体と相成りました。





【参考資料】
解体される、旧白滝駅舎。
形あるもの、いつかは壊れるのは世の常。悲しいですが、仕方ない事です。





旧白滝駅を過ぎ、列車は白滝駅に向かいます。





白滝駅から下白滝駅までの10.5km、徒歩だと2時間以上かかりましたが、わずか15分程で戻ってきました。





本日2度目の白滝駅到着。
10km以上の徒歩により、旧白滝駅と下白滝駅の訪問を無事に終えました。





さて、今日はさらに上白滝駅へ向かうのですが、その前に暖房の効いた待合室で一休み。
と言うのも、朝の白滝駅出発してから今まで、暖房のない屋外で長時間過ごしていたので、体がすっかり冷え切ってしまったからです。
幸い、時間に余裕はあるので、体を充分に温め、疲労を回復してから出発します。





1時間ほど休憩し、疲れが取れてきた所で、白滝駅を出発します。





上白滝駅へは、旧白滝・下白滝方面とは反対方向へ3.3kmの道のりです。
距離もそれほど遠くないし、ずっと道なりなので安心ですね。





こちら側は、歩道は広いものの、雪かきが充分でない箇所もあり、時々車道に降りながらの通行となりました。





度々、道のそばを川が流れています。





道は真っ直ぐ、遥か先まで続いています。





道端にある積雪を計る柱を見てみると、約80cmと言ったところでしょうか。
道端でこれくらいなのだから、雪かきが充分でない奥の方はもっと深いのでしょうね。





上白滝駅までは、まだ距離があります。
周りの風景を楽しみながら、淡々と歩いていきます。





今来た白滝駅近くの給油所と小売店の看板。
「この先1.7km」という事は、既に1.7kmを歩いてきたということ。
上白滝駅まで、あと半分くらいですね。





この辺りからは、歩道も広く雪が除けられていて、歩きやすいです。





ここでも見られる、冬季閉鎖中の踏み切り。





周りは雪かきされておらず、降ったままの雪が積もっています。
試しに一歩足を踏み入れてみると・・・





この通り。大体、膝下くらいまで埋まってしまいます。





歩くうち、「上白滝神社」の鳥居が見えてきました。





ただ、こちらも道は通じておらず、近づく事すらできません。





しかし、「上白滝神社」という名前からして、上白滝駅はもうまもなく見えてくるはずです。





神社の鳥居から歩く事10分程すると、「上白滝駅線」という標識が見えました。
白滝駅出発から50分程で到着しました。





駅へ入っていく道。
奥に見えているのが、目的地です。





今日の白滝シリーズ最後の駅、上白滝駅に到着しました。





ここ上白滝駅は、1932年(昭和7年)の開業以来、84年に渡って旅客駅として営業されてきました。





木造の建物からは、今では珍しいストーブの煙突が出ています。
今後、廃駅となった後はこの建物も解体される予定だそうです。





駅の入口から、駅前方向を眺めます。
周りには民家が何件かあり、「秘境」という雰囲気はあまりありません。





駅の中には、他の2駅と同様、廃駅を惜しむ書き込みが多く見られます。









上白滝駅の運賃表。
隣の上川駅とは34kmも離れているため、一駅しか乗らなくても運賃が740円かかってしまいます。





そして、これが真の「地獄表」。
当駅に停車する列車は、一日一往復しかありません。
以前は、土曜日の登校日に合わせて増発着があったようですが、1992年からはそれも無くなり、以来24年間この本数で運行されてきました。

しかし、それもあと5日。正確には、今日の1本と5日間の10本の計11本の発着で廃止となってしまします。





上白滝駅の84年に渡る歴史が、もうまもなく終わろうとしています。





駅には木製のベンチが置かれ、待合用の本も何冊か置かれています。
建物は古くとも、清潔感が保たれています。

駅舎から、ホーム側へ出てみます。





上白滝駅の駅名板。





そして駅名標。




そして・・・呼び名が分からない機材ですが、ここにも「上白滝」の文字。
これもまもなく無くなってしまうんでしょうね。





ホームから、上川方面を望みます。

さて、現在の時刻は17時06分。
ということは、1日に1本しかない、白滝方面からの列車がもうまもなくやってきます(17時08分発)。
今日は、それに乗車して旭川方面へと帰宅予定なのです。
せっかく秘境駅に来たのだから、列車に乗って帰るのが一番良いですからね。





白滝方面の遠くから、列車が走る音がこだまとなって聞こえてきます。





列車の姿が見えました。









1日に一度しかない光景。
この光景も、あと4回しか見られないんですね。





列車からは、多くの人が駅舎にカメラを向けています。
1日1本ということは、下車してしまうと帰る手段を失ってしまうということ。
そう考えると、今回ここに立ち寄ることができたのは、幸運だったのかもしれませんね。





列車に乗り、整理券をもらいます。
もう発行されることが無くなってしまう整理券。
こうして記録に残しておかなければなりませんね。





列車は、上白滝駅を出て、長い時間停車することなく進行します。
何せ、先ほども書いたように上川までは駅がありませんからね。













途中、信号場で行き違いの列車を待つなど、何かと時間がかかるこの区間。
距離82.6kmをおよそ3時間かけて走ります。





20時過ぎ、無事に旭川駅に到着しました。





改札を出る際に、青春18きっぷの1日目に押印してもらいます。

実は、今日乗車した区間の運賃は、
下白滝ー白滝(260円)、上白滝ー旭川(1,840円)の計2,100円しかかかっていないため、青春18きっぷの1日分
(2,370円)より安いんですよね。
という事は、18きっぷでなく現金払いをした方が安いということになりますが・・・

そもそも、18きっぷは5日間使い切ってこそ1日あたり2,370円となるわけで、私の今季の旅行予定では、あと4日分しか使い切れない計算になっています。
なので、結果的に割高ではあるけど、きっぷ使いきりを優先して、今日1日分を使用したわけです。





さて、今日は寒い中を14km程歩きつくしました。
その分、とてもいい旅ができたということで、自分にご褒美をあげたいと思います。





北海道・・・と言えば、名物のジンギスカン。
作り方が良く分からず、戸惑いながらもマトン肉などを堪能します。

うん、
旨い!
いくらでも食べられそうだ!





今日は秘境駅を訪問して、これまでの歴史に思いを馳せながらも、現代は手軽に美味しいものが食べられて、やっぱり今の時代に生まれて良かったなぁ~、と実感しているうちに、夜が更けていくのでした。





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