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JR完全乗車の旅JR complete

2016年10月8日(土) ひたすら西へ、京都道草の旅


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この旅の開始から遡ることおよそ一ヶ月、とある路線が廃止になる予定であるとの報道がありました。
こう聞くと、反射的に「またJR北海道か。」と決め付けてしまいがちですが、今回は本州の路線。しかも100kmを超える長い路線の廃止です。
その後、正式に決まった廃止日は、今から一年半後の2018年4月1日とのことです。

私は鉄道乗車歴が短いものの、これまでに北陸本線の一部(直江津ー金沢)や、留萌本線(留萌ー増毛、12月5日廃止予定)、石北本線の廃駅となった白滝シリーズなど、いくつかの路線や駅の廃止を目の当たりにしてきました。
当然、今回の路線も「いつかは乗りに行く」と思っていた訳ですが、廃止が決まったとなると、すぐにでも乗りに行きたくなるのは鉄道乗りの常。

・・・ただ、その路線はちょっと遠くにあり、そこまでは行って帰るだけでも土日2日間の休みでは足りません。
一応、10月に3連休があるのだけれど、完乗以外の私用の関係もあって3日間フルに使えるわけではないし、どうしよう・・・!?
と悩みましたが、完乗の旅に関しては

「やらずに後悔よりは、やって後悔すべし」。
「いつまでも あると思うな 駅と路線」

という事で、廃線まではまだ期間があるものの、今回の乗車が最後になるかもしれないという気持ちを込めて、消え行く路線を悼みに行ってくるとします。
(『どの路線なのか?』については、その路線の始発駅に着いた時に紹介します。)





今回の旅のスタート地点は、訳あって小田原駅。
時刻は、朝の9時半頃です。





小田原駅前には、戦国時代に小田原城を得た北条早雲の像が建っています。

・・・私は日本史には詳しくないので、小田原を巡る歴史についての詳細は私と同じ鬼ヅモ同好会員の「めい」に今度教えてもらうとして、次に行くとします。
とにかく、今日の天候は見てのとおり、雨です。





小田原駅改札前。
真ん中付近に見えるのは、小田原の特産である「小田原提灯」。
江戸時代には、携帯しやすく安価であるなど、旅人が重宝したことでも知られています。
今回の旅は、歴史ある都市であるここ小田原からスタートします。





さて、今回の旅で使用するのは、昨年の同時期にも活用した、「秋の乗り放題パス」。
10月14日の鉄道の日を記念してのフリー切符です。
基本性能は青春18切符と同じ、今日から連続する3日間有効です。

9月の九州の旅は、台風のせいで最後が尻切れトンボで終わってしまった感があるので、今回の旅は3日間、文字通り鉄道を乗り倒したいと思います。





遠くに小田原城天守閣を望むことができる、小田原駅ホーム。
今日は、東海道線を使ってひたすら西方へ向かいます。





いよいよ、今回の2泊3日に及ぶ、列車乗り倒し(ついでに廃線予定の路線参拝)の旅がスタートです。





小田原駅から20分程で熱海に到着。
流石に、小田原からだと熱海は近いですね。

ここからは、鉄道乗りの初心者が苦しめられる、魔の静岡各駅停車ゾーンが始まります。





乗車するのは、島田行きの列車。
しかし、今回は終点まで乗車せず、途中下車します。





その途中下車した駅とは、興津(おきつ)駅です。





この駅自体は、見ての通り駅前に特段何かある訳ではありません。
駅そのものも、特殊性は特にありません。

では、なぜこの駅で降りたのかと言うと・・・





実は、浜松方面からの列車の多くが、この興津駅で折り返し運転を行っているのです。
という事は、浜松方面への列車の多くは、ここ興津駅が始発ということ。

今回のように、熱海ー浜松間の直通電車が無い場合、島田や静岡辺りで乗り換えする事がありますが、興津駅で乗り換えすれば、始発なので座って乗車できるという訳です。
私は今回、初めて当駅を利用しましたが、東海道線を旅する事が多い人は、ぜひお試しください。





という事で、興津駅から1時間半ほどの乗車で、浜松駅に到着しました。
昨晩は宴会があって飲み疲れていたので、車内で程よく休息をとりました。

さて、この時点で、時刻は13時前。
朝食をいつもより遅く食べたとは言え、そろそろお腹もすくところ。
今日の行程は割りと余裕があるので、あまり先を急がず、浜松で昼食をとる事にします。





浜松駅前の様子。

そういえば、浜松駅はこれまでに何十回も行き来しているけど、実際に駅の外に出たのは数回しかありませんね。
少なくともJR完乗の旅では初、それ以外でも約10年振りでしょうか。

昼食を何にするかですが、浜松と言えば当然ながら・・・





日本一の消費量を誇る餃子

・・・も捨てがたいのですが、今日はお上品に「うなぎ」と行きたいと思います。
浜松にはまた何度も来るし、餃子はそのうち食す機会はあるでしょう。





創業明治25年の老舗うなぎ専門店でいただく、うな重(二段)。

・・・うん、抜群に旨い!
うなぎの焼き加減、タレの濃さや量のバランスなど、まさに老舗が誇る味です。
実は横浜でも一軒、絶品のうなぎが食べられる店を知っているのですが、そこと甲乙付けがたい一品ですね。
もちろん値段は結構張りますが(今回の移動費2日分くらい)、やはりたまには上等な物を食したいものです。
そのためにも、節約できるところは節約している訳ですしね。





豪勢な昼食を終えて、列車の旅を再開します。

ちなみに、奥に見えている高いビルは、アクトシティ浜松という複合施設で、高さが210mもあります。
列車で浜松に近づくとこのタワーが遠くからでも見えるので、鉄道乗りの間でもおなじみの建物です。
(この周辺は高いビルが全然無いから、目立つというだけの話ですが…。)
ちなみに、静岡県でも最も高さのある建造物でもあります。

さて、改札を入る際には、当然ながら「秋の乗り放題パス」を提出。
するとここで、駅員さんから「念のため、入場の印を押しておきますね。」とのこと。





今まで切符に何も押していなかった、不意に浜松駅入場の印を押されました。
・・・あ、そうか。スタンプが押してないと、使用済みかどうか分からないので、使用した後で払い戻せてしまったりするからか。

・・・あれ? それだとそもそも、最初の小田原駅入場時に駅員が押してなきゃいけなかったんじゃねぇか?
ま、いいか。私の思い過ごしという事にしておきましょう。





豊橋行きの各駅停車に乗り込みます。





豊橋駅に到着。

次の列車まで30分ほどの間隔があるので、外に出てみます。





JR豊橋駅ビルの外観。
前に豊橋駅を外から眺めたのは、2015年3月に豊橋駅近辺で一泊して、飯田線の旅へ出発した時以来ですね。

あの時は、完乗の旅を始めて3回目の旅で、全国にどんな路線があるのかほとんど知らずに突き進んでいた頃ですね。
わずか1年半しか経っていませんが、その間に様々な場所へ行ったものです。





多少の感傷に浸りつつ、豊橋駅を出発します。
豊橋以西はおなじみ快速が行き来するスピード区間。
今回の列車も、ひとたび乗れば滋賀の米原まで連れて行ってくれます。





途中、雨は降らないものの、空が怪しい雲行きになってきました。
この3日間は列車や駅以外に外へ出ることはあまりないので、影響は無いんですけどね。
写真は、途中の蒲郡競艇場付近の様子です。





豊橋駅から約150kmをわずか1時間半ほどで駆け抜け、米原駅に到着。
途中、関ケ原の山岳区間も含んでいるはずなのに、相変わらず絶賛快速運転中ですね。

当完乗の旅でもおなじみ米原駅は、JR東海とJR西日本の境目の駅でもありますが、基本はJR西日本の設備が使われています(駅名標の様式を見ても分かりますね)。
だいたいこの駅に来ると、「あぁ、関西に来たなぁ」という実感があります。
実際、ここから大阪まで一本の電車で行けますからね。





この駅を出発する新快速電車は、当駅始発の車両に、長浜方面から来た北陸本線の車両を接続します。
この接続や切り離し作業も、米原駅の日常風景の一つですね。





列車は兵庫県の播州赤穂まで行きますが、私は途中で下車します。





米原駅から約1時間、列車が京都駅に到着したところで、私も下車します。

さて、現在の時刻は18時15分。次の列車まで約1時間程あります。
実は、当初の予定では話題の「京都鉄道博物館」へ行こうと思っていたのですが、そちらは入館時間が17時までという大変健全な経営方針につき、今回の入館は無理でした。





仕方ないので、駅の中でもうろつくことにします。

そう言えば、京都駅をきちんと散策するのは今回が初めて。
大改修されて以降の京都駅は、「古都」というイメージとは異なる、近代的な建物に生まれ変わったというのは有名な話。
その名物駅舎を探索できるというのは、実はいい機会かもしれませんね。





駅の吹き抜け部分から見下ろす、在来線ホーム(手前)と、新幹線ホーム(奥)。

そういえば、現在ルートが議論されているリニア中央新幹線では、京都駅を通る案は実現可能性が薄いとのこと。
色々と言われてはいますが、私自身は京都が好きだし、今後も東日本から気軽に来られるとありがたいですね。





駅から見る京都タワー。
駅ビルが壮大な建造物となった今でも、京都で最も高い建物です。




京都駅名物の大階段。
この広場でイベントをする際には、階段がそのまま客席にもなるという、人が集まる場所を意識した近代的な造りの駅です。

ちなみに、見ての通り階段そのものがスクリーン替わりにもなるという寸法。
まぁ、今の世の中、タワーがあるだけでは人は集まりませんからね。





大階段は皆が注目しているので、横にあるエスカレーターで上へ登っていきます。





展望フロアから眺めた、京都の夜景。
今思えば、大阪に住んでいた頃にもっと京都観光しに来れば良かったなぁ。
こういうのは近くにいると有難みが分からないというものでしょうかね。

上階からの風景を堪能した後で、駅の外へ出てみることにします。





京都駅八条口。
この写真だと建物の全様が分かりませんが・・・





視点を引いてみても、こんな感じ。
江戸時代の人が見たら卒倒間違いない、巨大建造物です。





一方、こちらは反対側の烏丸口。
手前すぐにあるのは新幹線ホームですね。





こちらは一般車両の待ち合わせや、高速バスのバス停があったりと、車の行き来が活発になっています。
京都は、頑張れば関東から1泊2日で無理なく旅行に来られる距離なので、今後も機会があれば観光目的で来たいと思います。

そうこうしているうちに、列車の時間が迫ってきたので、再び改札に入ります。





こちらは京都駅0番ホーム。
全長が何と558メートルと、日本一長いホームとして知られています。
ただ、厳密には0番ホームの長さは323メートルで、残りは・・・





こちらの関空快速特急「はるか」専用の30番ホーム(235メートル)との足し算で日本最長となっています。
一つの乗り場の端っこに、もう一つの乗り場があるという状況は、これまで何度か出てきましたね。
いずれにしても、新幹線を始めとして様々な列車が行き来する巨大な京都駅です。

さて、その京都駅からまた新たな完乗の旅を始めたいと思います。





その路線の始発点。







どん詰まりからの様子。





新たな路線とは、「山陰本線」。
現時点での日本最長(全長676km)を誇る路線です。
今回は全てを走破できず、その3分の2程の場所で他の路線へ乗り換えることになるのですが、それでも長い事は確か。
山陰という名前の通り、日本海側を通るので、日本海の景色も堪能できるはずです。





いよいよ日本最長路線の旅がスタート!





そしてあっという間に園部に到着。
・・・本当は50分間乗っていたのですが、もうこの時間だと景色は撮影できないので、例によって車窓からの風景は割愛。





そして園部駅からさらに山陰本線を乗り継いで・・・





今日の終着地である福知山駅に到着。





随分さらりと書きましたが、京都から福知山までは2時間ほどかかっています。
本当は京都で一泊したかったのですが、そうすると今回の行程を普通列車のみで3日間に収めることができなかったので、今日の内にここまで進んでおく必要があったわけです。





なお、福知山からは京丹後鉄道という私鉄が接続しており、日本三景で有名な天橋立に趣くこともできます。
完乗の旅がひと段落したら、こういう定番の観光地への列車の旅をするというのも良さそうですね。





福知山城天守閣のしゃちほこ。
遠くから見ると小さい飾りに見えますが、間近でみると結構大掛かりな作り物ですよね。





駅の外に出ると、何やら「鉄道広場」という公園に、SLが展示してありました。
鉄道のまち福知山を象徴して飾られているようです。

じっくり観察したい所ですが、急に大粒の雨が降り出してきた為、屋内に避難します。





こちらは、駅の反対側。雨が小降りになるのを見計らって撮影。

ちなみに、今日の宿は駅から多少遠く、荷物がある状態だと歩いて20分程。
持参した折りたたみ傘をさしつつ、宿へ向かいます。





無事に宿に到着。
今日の部屋は、空調の音が少し大きめかな?と思うくらいで、まぁまぁの場所。
値段も4,500円と、手頃な感じですね。

まずは、雨にも少し濡れたし、今日の朝は風呂に入れなかったということもあり、シャワーを浴びます。
一息ついた後、明日の行程を確認して、早めに就寝。
2泊3日の今回の旅、いよいよ旅の目的でもある路線の完乗に、明日挑むことになります。






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