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JR完全乗車の旅JR complete

2015年9月20日(日) 上陸!試される大地への旅(1)


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この日も昨日に引き続き、朝4時に起床。
前日に購入したコンビニ弁当で朝食を済ませ、食後にホテルのシャワーを浴びます。
私は季節に関わらず、風呂は朝食後のシャワーと決めています。
寝汗を流したり、寝癖を直したり、髭を剃ったりなどして、体の状態を整えます。
もちろん旅先でも例外ではなく、この習慣を守ることで、1日を気持ちよくスタートできるのです。
とにかく、この5泊6日の旅でも欠かさずに習慣を続け、体調を崩す事なく無事に帰宅しようと思います

ともあれ、身支度を整えてホテルを出て駅へ向かいます。





まだ夜明けまえだけど、前日の雨は止んで快晴模様の空が広がります。
今日は特に景色の良いところを通るので、良い天気であってもらいたいですね。





駅に向かう途中のとある建物のシャッター。
・・・どっかで見た、何かとんでもないものを盗んで行きそうな怪盗らしき絵ですね。
こういう何の脈絡も無い装飾を見ていると、地方に来たなぁ、という実感があります。





朝5時半のJR能代駅。
朝イチだと、流石にタクシーの姿は無く、静寂を保ったままの駅を眺める事ができます。





能代のイラスト付き駅名標。
見づらいですが、バスケをしている成年2人?の姿が描かれています。

今日はここ能代駅から旅を再開します。
まずは、昨日の東能代駅を始発駅としている五能線に引き続き乗車します。





朝早くホームに入場してきた、五能線の車両。
昨日に乗車した車両と同型・・・だと思われます。





車内の様子。
ローカル線の一番列車とあって、乗車しているのは私の他には4・5名ほどで、そのいずれも私と同じような旅を目的とするような出で立ちの人達です。
そりゃあ、地元の人がこんな朝早くに列車でどこかへ行くというのも、めったに無いでしょうからねぇ。





先ほどまで晴天でしたが、少しずつ雲が広がってきています。
今日は基本的には晴れとのことですが、所によっては雲も広がるようです。
まぁ、おとといみたいに雨模様にさえならなければ、いいや。





五能線は海のそばを長く走る路線とのことで、海の絶景が楽しめそうです。
その絶景を期待しつつ車窓から外を眺めていると・・・





遠くに虹を発見! おぉ、珍しい!
そういえば、昨日雨が降って今日は晴れ、しかもこちら側は太陽と逆方向とあって、虹が見られる条件が揃っているわけですね(小学校の時に習った通りだ)。
この虹が見られただけでも、今日は既に得をした気分になりましたね。





そのうち見えてきた、海の風景。





線路と並走する国道101号線と海、それから遠くにまだ見えている虹。
快晴ではないものの、今日も良い景色がたくさん見られそうです。





海の間近までは行かないものの、海辺が一望できる景色が続く中、列車は淡々と進んでいきます。

能代出発からちょうど40分後、列車は本日最初の終着駅、岩館に到着しました。





岩館駅名標。
この駅では19分待ちとのことで、駅の外へ出て写真を撮りたかったのですが、雨が降り始めてきたし、次の列車でいい席を確保したかったので、おとなしく乗り換えのホームへ行くことにします。





次の列車は、今いるホームから線路をはさんで向かい側のホームに到着するとのこと。





引き続き五能線、弘前駅行きです。
ただ、私は弘前までは行かず、途中の秘境駅で下車することになります。





列車内部。
景色の見られる席が取れるか心配していましたが、この車両に乗車しているのは私以外に1人のみ。
ここは事前の下調べ通り、進行方向へ向かって左側(海側)の席に着席します。

ちなみに、東能代を始発駅とするこの五能線、ここ岩館駅が秋田県最後の駅であり、次の駅に着くまでに間に青森との県境を通過することになります。
青森県に入ると、いよいよ本格的な海モードがスタートします。





車窓いっぱいに広がる海。





藪の向こうに見える海。





岩場に囲まれた海。





砂浜から臨む海。





向こうに岩場が見えてきたと思ったら・・・





まさにその岩場の間を通るように列車は進みます。





岩場がすぐ眼前に広がります。
わざわざこんな所に線路を通す必要があるのだろうか?と、心配してしまうほどです。





少し高い位置から、岩の多い海岸を見下ろす形で列車は進みます。





車窓のすぐそこまで迫ってくる砂浜。
五能線は景色が素晴らしいと聞いていましたが、まさに噂に違わぬ絶景続きです。
首都圏からのアクセスは決して良いものではありませんが、鉄道好きなら是非一度は乗っておきたい路線ですね。





日本海を望む景色を存分に堪能しているうちに、途中下車する予定の駅が近づいてきました。
今回の旅の目的にも含まれている、秘境駅への訪問その一がやってきました。





列車はその駅で私を降ろし、藪とホームにはさまれた、ごく狭い線路を走り去っていきます。
さて、既に写真にも見えていますが、今回降り立った駅とは・・・





五能線の驫木(とどろき)駅。
この珍しい「驫」という漢字、日本の駅名に使われている漢字の中で画数が最多(30画)なんだとか。
駅の名前は、周辺の集落の名前に由来し、「波の音・瀬の音が轟き、3頭の馬も驚いたというところ」から名づけられたそうです。
確かに、この日も波の音が轟々と響き、加えて風も強く吹いており、まさに名前通りの駅の佇まいを感じることができました。





驫木駅のホーム、弘前方面。






驫木駅のホーム、能代方面。





ホーム正面から見える海。
私は行きませんでしたが、他の人の訪問レポートによると、藪を進んでいくと断崖になっていて、すぐ眼下まで海が迫ってきているとの事。





ホーム近くの切り株に設置されている日時計。





棒状のものを用意するのはいいとして、「約50°傾ける」って、難しいだろう。分度器がある訳でもないし。

・・・でも、後から考えると、手持ちのボールペンとかでやってみればよかったかな。





隣にもう一つ設置されているのが、「驫木駅 夕焼け暦」。
西側に海を一望する驫木駅ならではの仕掛けです。
確かに、この駅から見る夕焼けはまた格別でしょうね。





海は波が高く、音を立てて岸壁に打ち付けています。

この驫木駅では滞在時間が114分間とたっぷりあるので、海を眺めるのはまた後にするとして、駅舎の中に入ります。





駅舎内にある驫木駅発車時刻表。
さっきは、五所川原方面行き7時54分の列車に乗ってきて、この後乗るのが9時48分。
それを逃すと、次は17時30発の列車まで待つ事になり、待ち時間は何と7時間32分!
これを知らずに、つい軽い気持ちでこの駅に降り立ってしまったものなら、その時点で1日が終わってしまうという、さすがは秘境駅・ローカル路線を感じさせる貫禄の時刻表です。

もちろん私は事前にこれを調べており、途中下車しても9時48分発に乗れるよう、昨日は能代で一泊したんですけどね。
秘境駅を訪れる際には、到着手段はもちろん、脱出手段もしっかりと下調べした上で訪問しなければなりませんね。





駅舎を出て、外から駅舎を一望するとします。





驫木駅全景。
木造の簡素な建物と、何より後ろに控える広大な海が素晴らしい組み合わせの風景です。





少し遠く、駅を見下ろす位置で撮影。
この景色を見るために綿密に準備し、関東からはるばる来たと思うと、感無量ですね。





もう少し遠く、街道を挟んだ位置から撮った写真。
上の2枚の写真だけを見ると、周りに人気の無い辺境の地のようにも見えますが、間近に民家もあるし、交通量の多い道もあったりと、意外にアクセスは良い秘境駅?です。





駅の近くまで繋がってきているバイパス道路。
数年前にできたばかりの道のようで、まだ真新しい感じが残っています。
景色の良い海岸線を走る道路とあってか、交通量は結構多いです。





バイパスを少し登った所からの景色。
海岸線ギリギリの所を五能線の線路が、少し手前に街道が走っています。





驫木駅方面を展望します。
写真中央右寄りにある丘の向こう側に驫木駅があります。





バイパスを駅方面に戻ってきたところ。
私が駅を離れている間にも、バイクや車で駅を訪問する人が何人かいた様子でした。

しばらくすると雲間から日の光が差し始め、驫木駅付近の風景は、先ほどとは少し違う趣になってきました。





少し離れた位置から、再び驫木駅舎。





正面から駅舎、さらに窓越しに水平線を一望します。
やっぱり青い空、青い海に木造の駅舎は映えますなぁ。
ここまでの五能線乗車で、さんざん海の景色を見た後に、海をメインにした秘境駅を堪能できるというのは、何とも贅沢な気持ちになりますね。

そう言えば、駅の外側はたくさん撮影したけれど、駅の内側はまだだと気付きました。





駅舎の中は驚くほど何もなく、木製のベンチがあるくらいです。





駅舎の内側からホームや海を眺めます。
夕暮れになったら夕日がさぞかし素晴らしいんだろうなぁ。
流石に、今の時間(現在9時半)からそこまでは待ちませんけど。





壁につるしてあった、内輪と駅ノート一式。
とりあえず中身を閲覧し、さらに自分自身の記録も残しておきました。





日差しが出た所で、再びホームから弘前方面。





同じく、能代方面。

言ってしまえば、海と簡素な駅舎のみがあり、他には何もないとも言える驫木駅。
ただ、秘境駅とは得てしてそういうものかもしれません。
通常では駅が存在しなような場所に駅が存在して、そこを列車で訪問するということ自体に味わいを感じる事も、秘境駅を堪能する方法の一つなのでしょう。
まぁ、面倒な言い回しをしましたが、要はこれからも列車に乗って、色々な駅を訪れていきたい、という事です。

惜しまれつつも滞在時間は過ぎ去り、弘前方面の列車が到着したので、乗車します。





驫木駅を過ぎても、しばらくの間は海がすぐそばまで迫る場所を列車が通過します。





それにしても、今日は晴れ模様で何よりです。
天気予報によると、この先5日間も好天で気温も高めとのことなので、行く先々で良い景色が見られそうです。





途中、岩が多い海岸を走行。
今日は本当に様々な海岸線を見ながら、列車の旅を楽しめています。





遠くの方に見える、おそらく津軽半島と思われる陸地。
今日はその津軽半島のさらに向こう側まで旅を続けます。





そのうち列車は海を離れて内陸を走行します。





途中、岩木川を渡って五所川原に到着。
さらに内陸をひた走り、途中の川部駅に到着します。





乗車中の列車は、このまま奥羽本線へ入って弘前まで行くのですが、私はここ川部駅で乗換えをします。





川部駅は五能線の終着駅でもあります。
海の景色が素晴らしかった五能線、またいつか乗りに来たいものです。

さて、昨日の東能代駅からずっと離れていた奥羽本線ですが、ここで合流して北へ向かいたいと思います。





列車は、東北の秋の風景の中、北上します。

ところで、車内で気になったものが・・・





ドアに貼られた、注意喚起のシール?
後ろの人がいないことを確認せずに、扉を閉めてしまうと危険だよ、といいたいのは分かりますが、前を歩く人がスーパーコンボ状態に見えてしまい、実にシュールでした。


【補足説明】
都市部では、列車が駅に停車した際にドアが自動で開くのが常識ですが、ローカル路線では空調の省エネ等の為、駅に停車してもドアが自動で開かないのが一般的です。
乗り降りする場合には、ドア近くのボタンを自分で押す事でドアを開く事ができるのですが、同様にドアを閉める事もできてしまうため、その際には周りに注意する必要がある、というわけです。
【補足説明終わり】





そんなこんなで、奥羽本線終点の青森駅に到着しました。





青森駅外観。
我がJR完乗の旅も、いよいよ本州最北端の都市までやってきました。





青森駅構内から見える、青森ベイブリッジ。
横浜にある良く似たソレと同様、青森市の名景の一つとして親しまれているようです。

写真の左側をよく見ると、青森駅のホームの上を橋が通っているんですね。
地図で見ると分かりますが、青森駅は奥羽線の線路が海のすぐそばまで走っており、港周辺を多くの車両が行き来する際のネックになっていたようです。
単に観光名所を作りたいから建設したわけではないのですね。当たり前だけど。

ここ青森では昼食休憩を摂りますが、それほど時間に余裕があるわけでもないので、定番牛丼チェーン店にて手軽に済ませます。
栄養補給も終わった所で、ここからさらに北を目指す旅を続けます。





次に乗車するのは、津軽線の蟹田(かにた)行き各駅停車の列車です。
いよいよ、本州最北が迫ってきましたね。





ホームで見つけた、りんご型の放送機材装置入れ?か何か。
中を見たいところですが、これ自体はJRの運行に関わる機材が入っていると思われるので、触らないでおきました。





蟹田行き普通列車に乗り込みます。





車窓からは、遠くに北海道新幹線の路線を臨むことができます。
今年度末に開業予定の同路線、開業まで半年程とあって路線そのものは既に完成、現在は試運転が行われているようです。





途中の郷沢駅。
ここでも収穫直前の田んぼを見ることができました。
ただ、この日は日中の最高気温が25℃と、東北の秋とは思えない夏のような日差しでしたけどね。





やがて、進行方向右側に青森湾からの素晴らしい海の光景が見えてきました。





おお! あの遠くに見える陸地は、まさか「試される大地」なのか?
快晴の良い景色を見ていると、嫌が応にも期待が高まります。

そして列車は、本州最後の乗換駅である蟹田に到着しました。


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